Key Takeaway
乳製品の製造において、業界全体に共通する最も重要なルールがあります。それは「衛生管理」です。ヨーグルトメーカーにとって、完璧な容器を提供することは決して容易ではありません。ほんのわずかな欠陥でも、密閉不良や衛生面での問題を引き起こし、食品製造における厳格な基準を満たさなくなる可能性があります。
概要
オーストラリアのある乳製品製造業は、60年以上にわたり、伝統的な容器に入った最高品質の純粋なセットヨーグルト(はっ酵乳)を製造してきました。同社の成功の理由は、品質管理への徹底したこだわりと、持続可能かつコスト効率の高い方法で最もナチュラルな製品を届けるという姿勢にあります。この革新精神と品質へのコミットメントに基づき、同社はすべての製造工程において高い品質を求めており、それは主力製品であるヨーグルトを包装するための「特殊容器」の製造工程も例外ではありません。
大規模な製造ライン全体において、容器の製造は一見地味な工程に思えるかもしれません。しかし、衛生面や品質管理の成否は、各工程を直接管理できるかどうかにかかっています。このメーカーにとって、完璧な容器を提供することは決して些細なことではありません。わずか1つの欠陥であっても、密封性の問題や衛生上のトラブルを引き起こす可能性があり、それは同社が掲げる食品製造の厳格な基準に反することになります。
従来、同社は品質検査の大部分を目視(手作業)に頼っていました。その結果、微細な欠陥を100%検出することができず、プラスチック容器の品質に関して顧客から否定的なフィードバックを受けることがありました。割れ、欠け、変形、気泡、肉薄(壁面の厚み不足)などの不良は、廃棄や製品のロス、製造サイクルの長期化を招いていました。さらに深刻なのは、特定の容器の欠陥が検出されずに最終ラインを通過してしまうことで、生産効率の低下や品質検査の不合格、その他のトラブルにつながっていた点です。最悪の場合、損傷した容器が見過ごされると、賞味期限や鮮度に問題が生じ、巨額のコストを伴う製品回収という極めて重大な事態に発展するリスクもありました。そのため、コストと廃棄を削減し、ブランドの信頼性とイメージを保護するために、製造工程における検査体制の改善が急務となっていました。
システム要件
品質基準を維持するため、同社はシステムインテグレーター(SI)と提携し、容器の品質管理工程を強化することに決めました。市場のイノベーターである同社は、品質管理が製造段階から始まり、ラベル貼りや梱包に至るまで継続されるものであると認識していました。品質は細部に宿るものであり、正しく配置されたラベルのみが品質検査を通過し、最終ラインからの除外を防ぐことができます。また、大型容器にはハンドルが組み込まれているため、効果的に使用するにはその向きや配置を正確に制御する必要があり、これも製造工程における重要な要素の1つでした。
システム概要
厳格な仕様を満たすには、極めて厳しい公差(許容誤差)の範囲内で品質を確保する必要があり、すべてのステージで正確な生産ライン検査を行うことが求められました。そこでシステムインテグレーター(SI)は、「良品容器が滞りなくスムーズに生産ラインを通過できること」を基本原則とした外観検査システムを構築しました。各バッチの品質を継続的に検査し、リアルタイムでフィードバックを行うために、アドバンテックの産業用カメラ「QUARTZシリーズ」が導入されました。このタスクを実現するため、システムインテグレーター(SI)はプラスチック成形および組み立てライン内に複数のカメラ設置ポイントを特定・配置しました。
制御キャビネットには、オペレーターがシステムの構成やプログラミングを行えるユーザーインターフェイスが用意されました。これに伴い、キャビネットおよび前面のディスプレイ画面が最適な位置に来るよう、生産ライン内での適切な配置場所が決定されました。また、システム全体でケーブル配線が露出しないようすっきりと収納するため、特注のネットワーク機器が活用されました。さらに、柔軟なユーティリティの確保、ダウンタイムの最小化、および生産量の向上を実現するため、将来的な拡張を見据えた「フューチャープルーフ(将来耐性)」設計が採用されました。
システム導入
導入製品
まとめ
高品質な食品容器の製造は、製造プロセスの最適化、および欠陥品を検出・排除する仕組みを構築することによって容易に達成できます。各容器を検査する自動検査システムの導入により、製造プロセス全体の効率化が実現しました。
このシステムがもたらした成果は、単なる欠陥の検出にとどまりません。検査システムは、設備側の問題を特定する手段も提供しました。不具合の発生源を直接追跡して迅速に解決できるようになったため、後続の工程への問題の波及を防ぐことができます。さらに、データの蓄積という二次的なメリットも生まれました。アドバンテックソリューションは、さらなる分析とプロセスの改善のために、タイムスタンプ付きの欠陥画像を保存する機能を提供しています。
また、本検査システムはリモートアクセスに対応しているため、リアルタイムでのシステム監視や検査設定の調整が可能です。これに伴い、製造オペレーターは監視結果に基づいて柔軟に生産スケジュールを変更できるようになりました。技術チームは監視データを分析して製造パフォーマンスを担保し、正確な品質管理基準の中で効率的な製造体制を維持しています。
アドバンテックの画像検査ソリューションは、お客様が品質に妥協することなく、トータルコストを最小限に抑えながら、高品質なヨーグルト製品を市場に安定して供給するための不可欠な基盤となっています。


